安全靴とワルツの感想
「安全靴とワルツ」
著者:森深紅
タイトルに惹かれて読んでみました。
話の内容的に普段なら読みそうにないタイプのお話でした。
~あらすじ~
主人公の敦子は自動車メーカーの工場で常に作業着に安全靴で仕事をしていた。
ある時、現場では敵対していた本社への出向を命じられる。
そこは会議や事務仕事といった、現場を「動かす側」の人たちの仕事場で、同僚となるバイリンガルなOLマナや、仕事に対して一直線のクールビューティーの智江など、恋に仕事にてんてこ舞いな毎日を送る。
この話は考えさせられた。
現場という実際に作業をしている人間と、効率や生産性を追い求めて指示をする側の本社の人間。そして敦子は現場から本社へと移ったものの、どちらの立場も分かる事から苦しい思いをする事になる。
私自身も、会社で営業として入社して、現在は異動して管理事務として働いているので、現場の営業マンの気持ちは痛いほど分かるし、こういう時は私たちの事憎んでいるんだろうなあとか分かってしまうのが辛い。
後、「靴」が話の流れに所々絡んでくるのだが、その流れが好き。
オーダーの靴を作ってくれる店主さん、その靴を買いに来る敦子の上司、そして店主の息子さんはなんと・・・・!!
靴って人の心を動かせるんだね。
私も素敵な靴をそろそろ買おうかな。素敵な人の元へ連れてって欲しいので(^o^)丿←